どうもHEK293Tです。
修士課程や博士課程の皆さんが、一番切実に考えている事柄の一つは、お金の問題ではないでしょうか
試験に合格する以前に、修士・博士課程に在籍するためには、最低条件として授業費・家賃・生活費・光熱費・交際費等とお金の都合をつけなければならなりません。
今回は、在学中にローリスクでお金を貯めることができる方法の一つ、日本学生支援機構「特に優れた業績による返還免除」申請についてについてご紹介させていただきます。
在学中にお金を稼ぐ一般的な方法は?
理系の場合、社会人選抜の人や論文博士(日本独自の制度)以外であれば、基本3年間研究詰のため、基本的に以下の方法でお金を稼ぐのではないでしょうか
- 親からの仕送り
- アルバイト
- 奨学金
- TA(ティーチングアシスタント) or RA(リサーチアシスタント)
- 資産運用
- 起業等
の方法でお金を工面しなければならないと思います。
実際、私は、修士課程在学時は、親の仕送りと日本学生支援機構(昔の名は育英会)から貸与型奨学金をいただきながら生活しています。
しかし、高校や大学の同期はすでに社会人としてバリバリ働き稼いで自立しているため、親に頼らず自立したいのが本音ですが、それはかなり難しい。
そのため、博士課程進学時には、少しでも親の負担を軽減するために、博士課程在学中に得られる機関からの資金だけで、親の力を頼らずに生活したいと考えていました。
どんな資金源を選択したのか
博士課程在学者が狙う一般的な資金源は、やはり日本学術振興会から三年間約20万円/月+研究費満額150万円/年 いただける
「日本学術振興会特別研究員DC」
私も漏れなく申請しましたが、落ちました。落選です。
同時に申請した同じ研究室の同期は見事受かりました。
さすがです!!!本当にすごいことで、同期として誇りです。
(追記:翌年、DC-2に無事通りました。支えてくださった両親や先生、同期、後輩等に感謝です。)
私も負けてられないため、DC2に向けて頑張ります。また、後日学術振興会特別研究員の記事を書かせていただく予定です。その時に詳しいことを書きたいと思います。
では、今後どうするか?
とりあえず、給付型奨学金はもちろん申請しましたが、もう一つの望みは、
日本学生支援機構「特に優れた業績による返還免除」
(無事、「特に優れた業績による返還免除」の一部返還免除申請が通りました。日本学生支援機構様には足を向けて寝れません。本当にありがたいことです。)
日本学生支援機構奨学金の特徴
日本学生支援機構では
- 第1種奨学金(返済時無利子)
- 第2種奨学金(返済時有利子)
の二種類貸与しています。
修士課程では最大88,000円/月もらえ、2年間で最大2,112,000円もらえます。
修士終了後、貸与した奨学金は2年間で2,112,000円もらった場合、14年間168回かけて返還しなければなりません。博士課程に進学し、かつ薄給で不安定な身分が普通であるアカデミアに残ろうとする身にとってはかなり辛い負担です。
また、博士課程でも日本学生支援機構から支援していただくことになると、博士課程修了時、修士課程で貸与した奨学金と合わせ約5百万円の借金を背負うことになります。莫大な負担です。
自己破産待った無しです。
奨学金は返済免除を目指すべき
経済的理由で、返済免除処置は存在しますが、その他にも、返済免除する一発逆転の方法があります。
それが特に優れた業績による返還免除
この制度に認定されれば、奨学金の返還が全額または半額免除されます。
ですので、学業や研究を頑張ってきた人は必ず申請した方がいいと思います。
誰がどうやって選ばれるのか?
本来ならば、日本学生支援機構が選出するのが妥当だと思いますが、実は、大学の裁量に委ねられています。
そのため、審査基準や方法は大学に一任されており、大学によって特に優れた業績による返還免除の候補者選抜方法が異なります。
例えば某C大学では、学会発表5点、論文掲載30点といったように点数化されていおり、合計点が高い者が候補者に選出されます。また、T大学では、修論審査会での発表および修論の内容の出来で候補者が選出されます。
私の大学では修論審査が重要らしいです。審査結果の良い者、上位3割が選出され、その中の1割が奨学金返還を全額免除されます。
注意点
業績が必要であることはもちろんのこと、指導教員からの推薦状が必要なのです。しかも結構な量の文章を書いていただかなければならない…
なので、絶対に指導教員とは、良好な関係を気づいていた方がいいです!
これは、本当に大事なことです。理不尽なことばかり押し付ける指導教員となれば良好な関係を続ける必要はないかもしれませんが、基本的に良好な人間関係はいざという時に自分を助けていただけると思います。
私の指導教員は准教授で、かなりのご多忙のためお願いするのが本当に恐縮なのですが、背に腹はかえられないため毎回丁重にお願いしています。(これまで4回ほど推薦状を書いていただきました、本当に恐縮する思いです)
修論審査はつい先日終了しました。そして、2月上旬に特に優れた業績による返還免除申請の締め切りがあるため、今せっせと申請書を埋めているところです。申請が通ることを願うばかりです。
免除申請が通れば、少しばかり精神的に解放されます。
博士課程は地獄であると、かなり脅されているため、少しでも精神苦を取り除いていかなければ…
最後に
実は海外で奨学金というと給付型、つまり返済する必要がない奨学金が一般的です。そして、貸与型、つまり返済義務が生じるお金の貸与は教育ローンと言います。
ローンです借金です
なので、日本の奨学金システムが、少しでも改善され、給付型が基本となり、高等教育を受ける機会に接しやすくなることを祈るばかりです。
他にも、申請書の書き方や大学統合についてなどご紹介しています!